今回の男子100メートル決勝で世界最速王者に輝いたジャマイカの『オブリク・セビル』選手!
そのタイムは9秒77!身長170cmと小柄ながら金メダルを獲得しました!
そして今朝はそのオブリク・セビル選手の使用するスパイクに注目が集まっています!
なんとオブリク・セビル選手が履いていたスパイクは短距離用ではなくて中距離用!
スポーツ選手はその競技の種目や、球技などではそのポジションなどによって、
より専門性の高い道具(ギア)を身につけるのが主流となっていますよね。
もちろんオブリク・セビル選手のような短距離走の選手であれば短距離用のスパイクを
履くことがメジャーなわけです。
それが今回、オブリク・セビル選手が明かした自身のスパイクはなんと「中距離用」とのこと!
というわけで今日は陸上のスパイク、短距離用と中距離用は何が違うの?
というあたりを見ていきたいと思います!
気になる方は最後までお付き合いくださいね!
オブリク・セビル選手が履くスパイクは中距離用!
「素晴らしい気持ちだ。ジャマイカの小さな町から、今や世界王者になるというのは本当に最高なことだよ」
The ANSWERより
と語るオブリク・セビル選手。
🇯🇲🥇 pic.twitter.com/d4xhEj9foz
— The Olympic Games (@Olympics) September 14, 2025
なんとオブリク・セビル選手のコーチは、あの100メートルのレジェンド「ウサイン・ボルト」のコーチなんだそう。
ウサイン・ボルト元選手も今回の世界陸上2025東京に駆けつけ、オブリク・セビル選手の有志を国立競技場で見ていたというのですから、本当に胸熱ですよね!
そんなオブリク・セビル選手の履くスパイクはなんとアディダスの「中距離用」というから驚きです!

オブリク・セビル選手のスパイク:THE ANSWERより
陸上素人の僕にはこのオブリク・セビル選手のスパイクの画像だけ見ても、短距離用スパイクとの違いは分かりませんが(汗)、このスパイクは中距離用なんだそうです。
素人ついでにパッと思いつくのは、スポーツメーカーが研究して短距離に特化して造ったスパイクの方がそりゃより速く走れるんじゃないの?ということなんですが…
やはり世界を制するお方の感性は違うんですね。
中距離用スパイクを履くオブリク・セビル選手に「なぜ?」と聞いたその答えは…
「ただただ、快適だからさ」
オブリク・セビル選手、きっと色々と試して研究したんでしょうね?
そして自分の感性に最も忠実なギアを選んだ、ということなんでしょう。
オブリク・セビル選手・短距離用と中距離用スパイクの違いは?
ではオブリク・セビル選手が選んだ中距離用スパイク、短距離用スパイクとは何が違うのでしょうか?
まず、短距離走と中距離走、どんな違いがあるでしょうか?
- 短距離:100、200、400メートル走がこれにあたります。
- スタートブロックを使ってクラウチング・スタートから最後まで割り当てられたレーンを走る競技ですね。
- 中距離:800、1500メートル走が中距離と言われます。
- スタンディングスタートをして、800mであれば最初の100m以降がオープンレーン、1500mであれば最初からオープンレーンとなります。
短距離の100メートルでは直線だけですが、200、400メートルであればコーナーを曲がるシーンも出てくることになります。
中距離との違いはスターティングブロックの使用ともちろんその距離(時間)ですよね。
つまり短距離用のスパイクは、最初のスタートでスターティングブロックを力強く蹴り出して、短い時間で脚力を反発力として地面に伝える必要があるということですね。
この違いを一言でいうと…
- 短距離用:反発力を生む硬いプレートと徹底した軽量化を図って加速をサポートする。
- 中距離用:脚への負担を軽減するクッション性を持ち、柔軟性のあるプレートが特徴。脚への負担軽減を考慮して後半での失速防止を図る。
という感じですね。
つまり短距離用は少々脚に負担がかかっても、瞬発力・反発力に重点が置かれ、
中距離用は後半の失速防止を考慮して、短距離用よりも柔軟性があり快適性を高めていると。
これはオブリク・セビル選手のコメント「ただただ、快適だからさ」にも現れていますね!
…ということは、中距離用の快適さをそのままに、より高反発なソールを持つスパイクがあれば、
オブリク・セビル選手、まさに鬼に金棒!ですね(言うは易しの素人考え…笑)
でもこれから色々なタイプのスパイクを試すランナーが続出するかも?
各シューズメーカーの研究開発にも力が入りそうですね!
オブリク・セビル選手 反応時間も改善!
新世界王者となったオブリク・セビル選手はなんと、スタート時の反応時間も劇的に改善しているんですよね!
13日の予選ではオブリク・セビル選手、8人中最下位の 0.286秒という数字。
しかしながらオブリク・セビル選手、このスタートで9秒93をマークしているというから驚きですが…
オブリク・セビル選手のこのスタート時の反応時間が、準決勝では 0.174秒と改善して9秒86、
そして決勝ではこの反応時間を 0.157秒として9秒77を叩き出しています。
決勝の結果タイムを見ると…
- オブリク・セビル(ジャマイカ)9秒77…自己ベスト
- キシャーン・トンプソン(ジャマイカ)9秒82
- ノア・ライルズ(アメリカ合衆国)9秒89
- ケネス・ベドナレク(アメリカ合衆国)9秒92
- ギフト・レオトレラ(南アフリカ共和国)9秒95
- カインソラ・アジャイ(ナイジェリア)10秒00
- アカニ・シンビネ(南アフリカ共和国)10秒04
ですから、もしオブリク・セビル選手のこの反応時間が 0.2秒台だったとしたら、
単純にタイムは 9秒82前後となって、2位か3位か?というところ。
しかもこの100メートル決勝、最初の号砲でレツィレ・テボゴ選手(ボツワナ)がフライングで失格となっていますから、その直後のスタートでこの反応時間は驚異的ですよね!
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オブリク・セビル選手のスパイクまとめ
世界陸上2025で100メートル王者となったオブリク・セビル選手のスパイクについて見てきましたが、いかがだったでしょういか?
- オブリク・セビル選手が履くスパイクは中距離用!:スポーツ選手はその種目に特化したギアを身に付けるものだと思っていましたが、オブリク・セビル選手はなんと100m走で中距離用スパイクを愛用!その理由は「ただただ、快適だからさ!」
- オブリク・セビル選手・短距離用と中距離用スパイクの違いは?:短距離用は主に高反発なソールで瞬発力を、中距離用は後半の失速を防ぐよう快適性を、それぞれ重視しているということですね。
- オブリク・セビル選手 反応時間も改善!:予選では0.2秒台だったスタート時の反応時間も決勝では0.157秒と改善したオブリク・セビル選手。その集中力もスゴイことを証明しました!
まだまだ続く世界陸上2025東京大会!
こんなオブリク・セビル選手のようなドラマ・話題も尽きないのではないかと思います!
今後の世界陸上も楽しみですね!
今日もありがとうございました!
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