今回の『世界まる見え!テレビ特捜部』では、なんと「便器の街」と呼ばれる村を紹介!

その村はアメリカはニューヨーク州の小さな村、ポツダム村(あのポツダム宣言で有名なドイツのポツダムとは違います笑)。
その村の地主である82歳のおじいちゃんが怒って、その土地に花でいっぱいにしたトイレ(便器)を設置しちゃったとか!
ということで、今日はそのおじいちゃん『ハンク・ロバー』さんがなぜそんなことをしちゃったのか?
ちょっと見ていこうと思います!
便器の街・ポッティータウンとは?どこにあるの?
それではまず、この便器の街と言われるポツダム村はどこにあるのでしょうか?
地図で見てみると…

ニューヨーク州ポツダム村:Googleマップより
地図に対して村が小さすぎてよくわかりませんが、ポツダム村、アメリカの五大湖の一番東にある「オンタリオ湖」の東側ですね。
アメリカの州、ニューヨーク州の北西の端っこくらいの位置で、カナダの首都「オタワ」やカナダ2番目の大都市モントリオールに近いですね。
(ちなみにカナダ第1の都市はトロントですね。首都であるオタワはカナダ4番目の都市、さらにちなみに3番目はカナダ中部のカルガリーです)
この便器の街ポツダム村はアメリカでは北部に位置し、内陸でもあるので、冬になると結構な雪が積もり、気温も氷点下10度以下になるそうです。
便器の街・ポッティータウンを作ったおじいちゃんは誰?
そしてこのポツダム村を便器の街・ポッティータウンにしてしまったのは、このポツダム村に古くから住む地主の82歳のおじいちゃん、ハンク・ロバー(Hank Robar)さん。
ちなみに「ポッティ」とは、幼児語でトイレ・便器の意味で、まぁ「おまる」くらいの意味合いなんでしょうかね?
英語圏の人にとっては、ポツダムの発音とポッティタウンの発音がちょっと似ているという説もあるそうです(ほんとかなぁ笑)。

ポッティ・タウンを作ったハンク・ロバー:Potty Town Documentary公式Facebookより
そしてこの便器の街・ポッティタウンの話は地元に住む映画監督によってドキュメンタリー映画になったんですが、この画像はその一コマ。
ドキュメンタリーなのでこのおじいちゃんがハンク・ロバーさんその人なのでしょうね。

Potty Town Documentary公式Facebookより
なんともファンタジーな絵の中にハンク・ロバーさんが佇んでいると言う不思議な状態です(笑)
便器の街・ポッティータウンはどうしてできたの?
そしてこのポツダム村が便器の街・ポッティータウンになってしまったのはなぜ?というと…
最初のきっかけは、ハンク・ロバーさんが自身の土地を大手ドーナツチェーン(ダンキンドーナッツ)に売却しようとしたところ、
村の評議会が、ゾーンニングの決まりに則って(土地の区域ごとに用途や機能別に区分けすること)その土地利用を認めず、売却できなかったんですね。
これに怒ったハンク・ロバーさん、その所有地に古いトイレや便器を「花でいっぱいにした“トイレ・ガーデン”」として設置し始めます。
ハンク・ロバーさんは古くかの地主ですから、小さい村で結構な範囲がトイレだらけ、「便器の街」になってしまったんでしょうね(笑)
これが村の住民や役場とのもめごとになってしまいます(そりゃそうだ笑)。
やがて村側は「粗大ごみ」「危険大量廃棄物」としてこれらのトイレを撤去しようとするのですが、ハンク・ロバーさんは反発します。
最終的には 700万ドル(約10億円程度) の訴訟にまで発展してしまいます。
そしてこのドキュメンタリーでは、地元の住民・当事者・関係者の視点を織り交ぜながら、「これは芸術か?」「地主の権利・表現の自由か?」「地方自治の力か?」
といった複雑なテーマを、ユーモラスに描いた映画となっているそうです。
こちらはその「ポッティータウンドキュメンタリー」の公式トレイラーです。
なんだか便器の街を楽しんでるいる人もいれば、便器を壊したり、家が燃えていたり…
なかなか物騒な事態になっていますね。大丈夫なんでしょうか?
便器の街・ポッティータウンのその後
「これは芸術か?」「地主の権利・表現の自由か?」「地方自治の力か?」で揉めに揉めた便器の街・ポッティータウンことポツダム村。
その後とうなっていったのか?というと…
ハンク・ロバーさんが所有する「トイレ・ガーデン」に対して、 ポツダム村が撤去を命じる決議を出していたのですが、
ロバーさんは「芸術・表現の自由」として連邦裁判所に訴えを起こしたそうです。
そして2021年2月、村側が「トイレ・ガーデンの撤去命令」を撤回することになり、ハンク・ロバーさんの展示に手を出さない姿勢を表明したということです。
さらに2021年4月、ハンク・ロバーさんとポツダム村は連邦裁判所で和解が成立。
詳細な金額・条件などは一部非公開なんだそうですが、少なくともハンク・ロバーさんは村側から 25,000ドル以上 (4百万円弱)の支払いを受け取ったという記録があるそうです。
そしてこの便器の街・ポッタータウンの象徴「トイレ・ガーデン」は現在どうなっているんでしょうか?
2021年2月、ポツダム村役場はトイレ・ガーデンを撤去せずに残すという決定に至りました。
具体的には、役場が「2020年7月20日の決議を取り下げる」ことで、ハンク・ロバーさんのトイレ設置を容認することにしたということですね。
連邦裁判所の判決では「このトイレ・ガーデンは憲法修正第1条(言論・表現の自由)に基づく保護対象である可能性が高い」と判断されたという記事もあるそうです。
つまり、トイレ・ガーデンの撤去を法的に強制するのは難しいという判例が出ています。
さすが自由の国アメリカという感じですが、それならそれで楽しんでしまえ!という感じなんでしょうかね(笑)
便器の街・ポッティータウンまとめ
というわけで、アメリカニューヨーク州ポツダム村の便器の街・ポッティータウンはどこ?誰が作ったの?なぜトイレ?などなど、見てきましたがいかがだったでしょうか?
- 便器の街・ポッティータウンはどこにあるの?:アメリカ北東部のニューヨーク州、カナダとの国境も近いポツダム村という小さな村に在るのでした。
- 便器の街・ポッティータウンを作ったおじいちゃんは誰?:このポツダム村の古くからの地主、ハンク・ロバーさん82歳というおじいちゃんなんですね。
- 便器の街・ポッティータウンがどうしてできたの?:ハンク・ロバーさんが所有する土地をドーナッツチェーンに売却しようとしたところ、村の決まりでできないことになり、「なら花を活けた便器でいっぱいにしてやる」とばかりに、便器の街・ポッティータウンができあがってしまったとのです。
- 便器の街・ポッティータウンのその後:自分の土地を自由にできないハンク・ロバーさんは訴訟を起こし、最終的には和解、村も「トイレ・ガーデン」撤去の決議を取り下げるという決定を下したということです。
いや最初はなんか冗談のような話だったのですが、「ポッティータウンドキュメンタリー」のトレイラーなんか見ると、
結構物騒な方向にも盛り上がったみたいで、ハンク・ロバーさん自身も身の危険を感じたりしたのではないでしょうかね?
それでハンク・ロバーさん、訴訟を起こすところもアメリカらしいし、
「表現の自由」で勝っちゃうところもまたアメリカらしいと思います(良いか悪いか別として)。
日本でこんな便器の街やったらどうなりますかねぇ(笑)
結構初期の段階でたしなめられて終わるような感じですかねぇ… こんなドキュメンタリーまでには行かないように思います。
でもこのハンク・ロバーさん、ちょっと可愛いですよね(笑)
おそらく現在は85歳くらいにはなるでしょうから、お元気でいることを願うばかりです!
今日もありがとうございました!

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