2025年1月22日、佐々木朗希(ささきろうき)投手はMLB(米国メジャーリーグ)でロサンゼルスドジャースとポスティングシステムを利用し、マイナー契約(契約金650万ドル:2025年1月時点のレートで約10億1400万円)を結び入団しました。
佐々木投手側はMLB側に「投手育成プログラムの詳細を教えて欲しい」と申し出を行い、8球団(ドジャース/パドレス/ブルージェイズ/ヤンキース/メッツ/カブス/レンジャーズ/ ジャイアンツ)との面談を行ったそうです。
日本でも「まだまだ線が細い」と言われ千葉ロッテマリーンズでも手厚い育成方針のもと活動していた佐々木選手。
キチンとした育成方法を示してくれる球団に入りたい、と言う思いは本人のみならず、関係者全員の気持ちだったのでしょう。

日刊ゲンダイより
オフシーズンでのトレーニング・調整が実を結び、2025年3月18日メジャー昇格、翌3月19日、東京ドームでのシカゴカブスとの日本開幕第2戦に登板、時速160キロ台のストレートを連発、中でもカブスの2番、鈴木誠也選手から空振り三振を奪った最速163キロの速球は、東京ドームのファンを熱狂させました!
やはりあの伸びのあるストレートは、躍動感のある投球フォームと相まって魅力がありますよね!
この日の佐々木投手の登板は、3回56球を投げて1安打1失点、3奪三振、5四球と言う内容(陰と陽半々でしょうか?)。
ドジャース的には大谷翔平(おおたにしょうへい)選手の今期第1号ホームランも飛び出し、6−3と快勝、東京での開幕2連勝に貢献しました!
佐々木朗希投手と言えばあの衝撃の完全試合が記憶に新しいですが、その辺りのおさらいと、米国でのデビュー戦の様子、佐々木投手への今後の期待など、気になる情報を皆さんと一緒に調べていきたいと思います!
プロフィール
- 生年月日 2001年 11月 3日
- 星座 さそり座
- 身長/体重 188cm/85kg
- 出身地 岩手県陸前高田市
- 出身校 岩手県立大船渡高等学校
- 血液型 O型
- ポジション 投手(右投/右打)
- ドラフト 2019年ドラフト1位 千葉ロッテマリーンズ
岩手県の陸前高田と言えば、あの3.11の東日本大震災で大きな被害を受けた地域の一つですよね。
当時、小学4年生を目前にして、お父さんとお爺ちゃんお婆ちゃんをあの震災による津波で亡くしてしまった佐々木少年。
その後お母さんの親戚のいる大船渡市に転居、そこで陸前高田時代から続けていた野球に打ち込み、中学・高校と頭角を表していったと言うことです。

岩手日報より
高校進学にあたっては、県内外の高校から熱烈な引き合いがあったそうですが、「地元で甲子園を目指したい」と言う思いから大船渡高校に進学。
NPBドラフト会議の時も「12球団どこでも頑張りたい」とコメントした通り、真面目で真っ直ぐ、潔い姿勢がその行動に現れていますよね!
NPB最年少完全試合達成!
そしてまだ記憶に新しい、千葉ロッテマリーンズでの完全試合。時は2022年4月10日、千葉ロッテ本拠地ZOZOマリンスタジアムに於いて対オリックスバファローズ戦、
- 投球数105球
- 19奪三振(内、空振り15)
- ファールフライ1
- 内野ゴロ5
- 外野フライ2
と言う全27アウトの内、その7割が三振という素晴らしい内容でした(試合は6−0でマリーンズの快勝)。
またこの完全試合は、1994年5月18日、福岡ドーム・対広島東洋カープ戦での讀賣ジャイアンツ槙原寛己(まきはらひろみ)投手が達成して以来28年ぶり、史上16人目であり、日本プロ野球における21世紀最初かつ令和初、平成生まれ・21世紀生まれとしても初、という偉業っぷり。

完全試合のスコア:Wikipediaより
さらに、NPBとしても20歳5か月での達成は史上最年少、世界的に見ても20世紀以降の近代プロ野球で史上最年少、バッテリーを組んだキャッチャー(松川虎生捕手)との合計年齢(38歳330日)においても世界最年少記録ということです。
また前述の19奪三振の内、13個の三振については初回3つ目のアウトから5回終了の3アウトまで13連続奪三振であり、これは先のバッテリー合計年連と共にギネス世界記録に認定されているそうです!
28年ぶりの完全試合というだけでモノスゴイのに、それ以外でも記録ずくめ。本当にスゴイことを成し遂げたモノですね。
佐々木投手の達成までNPBでの直近の完全試合達成者であった槙原寛己元投手は、この日解説を務めていた野球中継(日本ハム対楽天:於札幌ドーム)の中で達成を知ったとのことで、「いつかはこういう時が来ると思っていたけど…」と驚きの声を上げ、「素晴らしいですね。これ以上の投球はない」と佐々木投手を絶賛しました。
またこの時、野手がエラーをしても完全試合とはならないことから「19個の三振だと、野手はありがたいですね」と、元野球選手ならではの視点でその活躍を労いコメントを締め括っていました。
メジャーの洗礼!? 佐々木朗希は疲れたのか、調整不足か?
さてさて、そんな佐々木朗希投手、日本開幕戦を終えていよいよ本拠地アメリカでの開幕2戦目に登板しました。
前回登板から中9日となる3月29日、ロサンゼルスはドジャースタジアムでのタイガース戦、先発投手としてマウンドに登りましたが安定感を欠く登板となってしまいました。
ヒットとフォアボールで満塁とされ、内野安打で先制点、さらに押し出しのフォアボールで追加点を献上、1回3分の2イニング、61球、持ち味の速球は150キロ台中盤という、おそらく自分自身納得のいかない内容での降板となってしまいました。

目に涙を溜めている?:Abemaより
降板後、佐々木投手は一度ベンチ裏に下がっていたもののロバーツ監督に呼ばれ、その後ベンチから試合を見つめながらその目は真っ赤に充血し、涙を浮かべているように見えたと報道されています。
確かにそんな風にも見えましたが、それはそうでしょう。例え泣いていなくても、悔しくて何くそ!と思えばそんな表情にもなるものです。
事実、その後のインタビューで佐々木投手は「そんなことはないと思います」と涙についてきっぱり否定。
「先発ピッチャーとしての仕事を果たせるようにしていきたいです」と前を向いていました。
佐々木投手をベンチに呼び戻したロバーツ監督のその意図は…
ロバーツ監督は、佐々木投手を呼び戻した経緯について「少し話がしたかった。彼は成功し続けてきたからこそ動揺していたと思うが、プロとして仕事に戻らなければいけない」と話したうえで「これは成長の途上だ。
今は新しい環境にいて気持ちとプレーがかみあっていない状態であり、われわれは引き続き次の先発登板に向けて彼をサポートしていく」と23歳のルーキーを気づかいました。
nhk.or.jpより
自身が作ったピンチを同僚が必死に凌いている様子を見せ、プロとしてあるべき姿を佐々木投手に示したかったのかも知れませんね。
ドジャースは佐々木朗希に期待しているのか?
この佐々木投手の降板劇を見たファンは、
「佐々木は18歳の子供じゃないんだ。何年もプロ野球を経験している。男らしく投げろよ」
「MLBにいる資格はない。ストライクを投げることにとてもおびえている」
「マウンドでパニックになって発作を起こしているように見えた」
と言う厳しい声を投げかけているようです。

東スポWebより
とは言ってもこれが佐々木投手を取り巻く声の全てかというと決してそんなことはなく、前述のロバーツ監督の言葉もそうですし、バッテリーを組んだウィル・スミス捕手も
「彼は才能溢れた投手で、自分を理解している。大きい舞台でも投げてきた経験がある。今週はブルペンで良い投球をしていたから、5日、6日後にいい投球をしてくれると期待している(Full-Countより)」
とエールを送り、また本拠地であるドジャースタジアムのマウンドは初めてであった事を気遣い
「ドジャースタジアムは威圧的な雰囲気。4階席まであり、大歓声で楽しい雰囲気だ。ここで活躍するには大変な労力を要する。でも、私たちはロウキに全幅の自信を持っている(同上)」
とその才能と適応能力について信頼を寄せています。
何より、佐々木朗希投手獲得に乗り出した時のドジャースの編成部長フリードマン氏が2024年12月のウィンターミーティングで次のようなコメントを残しています。
ずっと追いかけてきた選手。最優先事項だ。できることはなんでもする。
ただ、他球団も同様であることもわかっている。信じられないほど才能に恵まれており、世界最高の投手になりたいという意欲を持っている。実現可能な能力を持っていると信じているし、それを実現させたい
ZakIIより
球団上層部にもこのような絶大な期待を抱かせ、それを明言させてしまう選手というのもなかなかいないのではないでしょうか?
こんなところからもドジャース球団における佐々木投手への期待の大きさが窺えますよね!
まとめ
さて、ここまでロサンゼルスドジャース佐々木朗希投手の完全試合〜開幕登板での涙〜ドジャースの期待、までを見てきました。
改めてその才能が分かると共に、今後の活躍についても期待が膨らみますね!

中日スポーツより
あのマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさんも「勝手な思い入れもあってすごく楽しみです」と佐々木投手の可能性・活躍についてとても楽しみにしている様子。
僕らももうワクワクして見る以外、選択肢がありませんよね!
みんなで今後の佐々木投手の活躍を応援していきましょう!ありがとうございました!
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