今回の『所でナンじゃこりゃ!?』では、「前鬼集落(ぜんきしゅうらく)」という何やら怖そうな集落に向かいます!
前鬼集落とは、奈良県南部の吉野熊野国立公園を含む集落で、現在家は1軒のみ。
しかもその1軒には今でも鬼の末裔が住んでいるという…
この集落の他の人々はどうしちゃったんでしょう?
鬼に食べられた? まさに都市伝説? 鬼滅の刃?のようですが…
なんとも不気味な感じのする集落ですが、近くには前鬼川というめちゃくちゃ綺麗な川が流れていて、
その水の青く透き通った綺麗さから近年「前鬼ブルー」と呼ばれ、遠くから観光に訪れる方もいるそう。
その前鬼川は「キャニオニング」という沢下りも人気だそうで、ガイドさんスタッフと一緒に
ウェットスーツにライフジャケットを身に付けて「前鬼ブルー」の川の中を身体一つで下っていくというスリリングな体験もできるそう。
というわけでここでは、リアル鬼滅の刃!?な前鬼集落の紹介と、
「前鬼ブルー」と呼ばれるコバルトブルーの清流「前鬼川」のキャニオニングについて見ていきたいと思います!
良かったら最後まで見ていってくださいね!
前鬼集落とは?鬼が村人を食べちゃった!?
今から約1300年前(奈良時代ごろになりますね)、前鬼(ぜんき)、後鬼(ごき)という鬼の夫婦が、生駒山(いこまさん)の暗峠(くらがりとうげ)(現在の奈良県と大阪府の堺)に住んでいたそうです。
前鬼は別名「義覚(ぎかく)」で赤鬼、後鬼は別名「義賢(ぎけん)」青鬼。
この鬼の夫婦は人里で子供をさらって食べる鬼でしたが、役行者(えんのぎょうじゃ:本名 役小角(えんのおづぬ))が夫婦の子供を隠して二匹の鬼をおびき出して説教したそうです。
「悔い改めるならば人間に変えてやる」と言われ、それに従った二匹の鬼は人間の姿に変わって役行者の従者となりました。
そして「里へ下りて人として生活しなさい」と命じられて暮らしはじめたのが前鬼集落だったそうです。

葛飾北斎による役行者・前鬼・後鬼:Wikipediaより
(右上が役行者(役小角)、右下が前鬼、左下が後鬼)
その前鬼集落で前鬼と後鬼は五人の子(五鬼助(ごきじょ)、五鬼継(ごきつぐ)、五鬼上(ごきじょう)、五鬼童(ごきどう)、五鬼熊(ごきくま))を儲け、
それぞれ修験者(しゅげんじゃ:山で修行をする山伏など)の世話をする五つの宿坊(修行者向けの簡単な宿泊施設)を始めたということです。
明治の半ばまでこれらの五つの宿坊は存続していて、田畑を耕しながら吉野と熊野を結ぶ「大峯奥駈道」を行く修行者たちを支えてきたそうです。
前鬼集落に残る鬼の末裔が住む1軒の家とは?
そんなわけで、前鬼集落には鬼の末裔たちが営む5軒の宿坊があったわけですが、
明治時代に入って修験道廃止令というものが施行され、山の修験者たちが激減してしまったとのこと。
すると宿坊もたちまち立ち行かなくなり、1軒、2軒と集落を去っていったそうです。
そして現在、五鬼助(ごきじょ)家の61代目当主、五鬼助義之さんによって小仲坊(おなかぼう)だけが維持されているというわけですね。
この五鬼助義之さんがご自身で「私は鬼の末裔です」と語っておられます。
この1軒の宿坊が、前鬼集落に残るだた1軒の家、というわけですね。

小仲坊全景:下北山村公式サイトより
そしてこの「小仲坊」、宿泊施設ですからもちろん泊まれます。
🔳宿泊
食事付き宿泊(要予約) | 土日祝 連休 年始年末のみ営業 1泊2食8000円 弁当500円 夕食6時 朝食5時(早暁朝食対応可) |
素泊まり 無人宿泊所 | 通年 1泊4000円 布団あり |
🔳連絡
土日祝 | 07468-5-2210 (小仲坊現地) |
平日 | 072-834-1074 (五鬼助義之さん) |
🔳設備
- 営業時のみ自家発電。夜9時には消灯します。
- 水は谷の清水を引いています。
- トイレ完備。(チップ制)
🔳アクセス案内
- 国道169号線「前鬼口」~前鬼林道ゲートまでは落石・崩壊の多い場所です。
- くれぐれもお気を付けください。
- ゲートの手前に2ヶ所、6~7台程度車を止められる場所があります。
- その先は標高差200m、距離にしておよそ2キロの林道を歩いて登ります。
さすが修験者さんたちのための宿坊ですよね。
夕飯6時、朝食5時ですよ! お酒とか持ち込み禁止でしょうかね?でしょうね(笑)
ていうか「アクセス」がすごいです。
車を下の駐車場に停めて標高差200メートルを2キロ歩く、と。さすが秘境です(笑)
前鬼集落の前鬼川でキャニオニング!【前鬼ブルー】
そして『前鬼ブルー』です!
前鬼集落近くの前鬼川がめちゃめちゃ綺麗で本当にブルーなんですよ!
ここ10年くらいの間に「前鬼ブルー」という言葉が出てきて、今ではこの前鬼ブルーを目当てにした前鬼川のキャニオニングが大人気だそうです!
キャニオニングとは沢下りなんですが、危険が少ないようにキチンとガイドがついて、ヘルメット、ウェットスーツ、ライフジャケットを身に付けて川を下るレジャースポーツですね。

キャニオニング:パノラマアドベンチャーズ公式サイトより
前鬼川のキャニオニングもたぶんいろんな業者さんがガイドをしていると思いますが、
一例として、こんなサイトもありました。
- 一日ツアー(お弁当付き)¥14,500-(税込)
- 対象:中学生以上・66歳以下
- 10時に現地近くの道の駅集合(受付)〜現地まで移動
- 16時ごろ解散(解散後に温泉等あり)
自前で用意が必要なものは水着とタオル、あとは着替えくらいでしょうか?
たぶんこの業者さんでキャニオニングにいった方の動画ですね。ご参考まで!
いやめちゃめちゃ綺麗で(ホントにブルーですね!)楽しそう!
これは本当に心が癒されそうです…
前鬼集落まとめ
というわけで、鬼が棲む集落「前鬼集落」と「前鬼ブルー」の前鬼川でのキャニオニングについて見てきましたが、いかがだったでしょうか?
- 前鬼集落とは?鬼が村人を食べちゃった!?:1300年前の奈良時代にそんな伝説があったみたいですね。でもその後、役行者に説得されて改心して人になり、修験者さんのために五人の子供が宿坊を始めるという、昔話のような世界です。
- 前鬼集落に残る鬼の末裔が住む1軒の家とは?:その5つあった宿坊が今は1軒だけ残り、その宿坊が61代目当主・鬼の末裔を自認する五鬼助義之さんの小仲坊として稼働(営業)しています。
- 前鬼集落の前鬼川でキャニオニング!【前鬼ブルー】:めちゃめちゃ綺麗なコバルトブルーの前鬼川をライフジャケットとウェットスーツで下るというキャニオニング。とっても楽しそうです!
いやぁ〜最初は鬼が村人を食べちゃって1軒しか残ってないのか?とかなんとも不気味な集落の物語のはじまりか?と思いましたが、そんなことなかったですね(笑)
鬼も話せば解る、という感じなんでしょうか。
鬼滅では斬りまくってますが(笑)
いやしかしこんな秘境、綺麗な川、いつまでもこの日本に残っていて欲しいですよね!
鬼の末裔、五鬼助義之さんにもいつまでもお元気で頑張って欲しいと思います。
応援しています!
今日もありがとうございました!
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