今回の『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』では、我々の生活に欠かせない【塩】の話。
塩と言えば瀬戸内海での生産が有名ですが、なんと瀬戸内海には塩でできた真っ白なまるで氷山のような島があるとか!
その島は広島県は呉市の広島湾上に浮かぶ、広さ0.1平方キロメートルの無人島、「三ツ子島(みつごじま)」です。
国土地理院のデータとしては「三子島」となっているようですが、伝統的に地元では三ツ子島と表記されているようですね。
そしてこの氷山のような三ツ子島の白い物体は…「塩」 そう塩なんです。
とはいってもこの塩はここで生産しているものではないんですね。
今日はその辺含め、この瀬戸内海の氷山、三ツ子島について調べてみましたので、
良かったら最後まで見ていってくださいね!
瀬戸内海の氷山?三ツ子島とは?
三ツ子島ってどんなところ?
それではまず、この「三ツ子島」とは?というところ。
三ツ子島というくらいなんだから、島が3つならんでるのでは?と思いますよね?
…正解!
オチがないですね(笑)。画像で見るとこんな感じです。

瀬戸内海の氷山・三ツ子島を空から見ると:広島ニュース食べタインジャーより
真ん中にちょっと大きめの島がぼんっとあって、その横(上の画像では右)に小さなラクダのコブのような島がポンっポンっと可愛く並んでいるんですね。
その昔は人が住んでいたそうなのですが、1956年、65世帯となったところで全島民が退去して以来、無人島になっているそうです。
位置的にはこんな感じですね。

三ツ子島:Googleマップより
広島市の南側、呉市の倉橋島の北側にチョコっと乗っかる感じですね。
倉橋島から三ツ子島へは橋などは掛かっておらず、船でしか行き来はできないみたいです。
競売に掛けられた三ツ子島
実はこの三ツ子島、大きな島の方はこの巨大な氷山・塩の山の管理運営をしている、「三ツ子島埠頭株式会社」が所有して事業を行っているんですが、
右の2つの小島は国の所有だったんですね。
ですがこの三ツ子島の2つの小島、2010年に競売にかけらたそうです。
当初、こんな小さい島、誰が買うんだよ?という見方が大多数で、落札価格も500万円くらいでは?とみられていたそう。
それがなんと27件の応札があったというから分かりませんよね。
しかもその27件のうち19件が個人、というのですから、富裕層というのは本当に居るものです(汗)
そして蓋を開けてみたところ、なんと落札価格は約1億円!
落札したのは、その隣で事業をしている「三ツ子島埠頭株式会社」だったそうです。
三ツ子島埠頭株式会社としては、特に所有する必要はなかったそうなのですが、
今回の競売で万一この2つの小島を大々的に開発されたり、個人所有でも三ツ子島埠頭株式会社の事業や作業に影響が出るような使い方をされたら、
会社本来の事業や利益に悪い影響がでるかもという懸念があったそうです。
であれば例え1億円出したとしても、この小島を買い取って仕舞えば誰も手出しできず、
三ツ子島埠頭株式会社の事業が安定して利益につながると思えば安い買い物です。
なかなか良い、というか真っ当な経営判断だったのでは無いかと思います。
瀬戸内海の氷山はどこから来た?
瀬戸内海の氷山はメキシコ製?
それではこの瀬戸内海の氷山… もとい、塩はどこから来たのでしょうか?
瀬戸内海といえば、雨が少なく、潮の干満の差が大きく、日本の中では塩田で塩を生産するのに適した場所なのですが、
これら有名な赤穂や伯方の塩は高級で、料理や食卓で使うものですよね。
この三ツ子島で氷山のように積まれている塩は、工業塩という、石鹸やプラスチック、合成繊維、薬品などなど、食品用途でなく主に工業製品として加工するための塩なんですね。
そしてこれらの工業塩のほとんどはメキシコなどからの輸入品で、天日塩(てんぴえん)と呼ばれています。
この三ツ子島に届けられ、氷山のように積まれている天日塩は全てメキシコの太平洋岸約100km沖に浮かぶセドロス島から、三ツ子島埠頭株式会社の船で運んでくるものです。

メキシコからの天日塩を運ぶ船:三ツ子島埠頭株式会社公式サイトより
まるで石油のタンカーのような大きな船ですよね。
この船に満タンに積まれたメキシコの天日塩を一旦、この三ツ子島の氷山の場所に下ろし、

三ツ子島の塩の山:三つ子島埠頭株式会社公式サイトより
この三ツ子島で保管し(輸入許可を得るまでの「外国貨物」として最大2年間保管可)、
その後、また一回り小さい船で、各お客さんの待つ港まで運搬するんですね。

三ツ子島で天日塩を積む:三ツ子島埠頭株式会社公式サイトより
この三ツ子島埠頭株式会社は、広島県の地域経済を支え、日本全国の工業塩を必要としている産業を支えているんですね!
なんとも頼もしい、すばらしい会社だと思います!
天日塩は濡れても大丈夫なの?
さてこの天日塩、メキシコで作られているんですが、どんな風に作るのでしょうか?
この塩は、メキシコの豊かな日差しと乾燥した気候、安定した風、が揃って初めてできあがります。
塩分濃度の高いコルテス海(カリフォルニア湾)の海水を引き込み、貯水池→蒸発池→結晶池と、
日差しと風を十分に受けながら2年の歳月をかけて結晶化していきます。
そうしてできた天日塩は結晶が大きく、雨で濡れても溶け出すことが無いそうです。
そんなわけで、三ツ子島の氷山のところには屋根などが無いんですね。
このメキシコで作られた塩は最高品質の天日塩として、世界各地に輸出されています。
瀬戸内海の氷山・三ツ子島まとめ
というわけで、瀬戸内海の氷山・三ツ子島の天日塩についてきてきましたが、いかがだったでしょうか?
- 瀬戸内海の氷山?三ツ子島とは?:広島湾に浮かぶ、3つの小さな島が並んだ島。その中の一番大きな島が工業塩と呼ばれる天然塩の集積場で、三ツ子島埠頭株式会社が管理運営しています。小さな二つの島がかつて競売に掛けられ、同社が1億円で落札したというのも面白いエピソードです。
- 瀬戸内海の氷山はどこから来た?:この三ツ子島の氷山・天日塩はなんとはるばるメキシコからやって来ています。三ツ子島埠頭株式会社が輸送、三ツ子島で保管、ここから各顧客に天日塩を出荷しているんですね。
地域経済と日本の工業製品を支える瀬戸内海の氷山と三ツ子島埠頭株式会社。
なんとも頼もしい存在で、これかも日本経済を元気にしていって欲しいと思います!
応援しています。
今日もありがとうございました!
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